退職手続き

退職願・退職届・辞表の違い、いつまで、書き方|例文あり

この記事では

  • 退職願、退職届、辞表って、何が違うの?
  • いつまでに、退職願を提出すればいいの?
  • 退職願を書きたいけど、書き方が分からない・・

こんな疑問をはじめ、退職を考えている、退職願を書きたい、そんな方に向けて、分かりやすく解説します。

なお、退職手続きについて、知りたいという方は、こちらの記事を参照ください。

会社を辞めるときのポイント・手続きをわかりやすく解説!退職の流れ

退職願・退職届・辞表の違い|どれを提出する?

混同しやすい「退職願」「退職届」「辞表」の違いは・・

  • 退職願:会社に退職をお願いする書類。
  • 退職届:会社に退職を通告する書類。(退職願よりも意思が強い)
  • 辞 表:会社の役員(経営者)、あるいは、公務員が退職する際、提出する書類(退職願ではなく、退職届に相当)。テレビなどでよく見かけますが、一般的な会社員であれば、使用しないので、注意が必要です。

では、退職する場合、退職願・退職届・辞表のどれを提出するべきか?

会社の役員、あるいは、公務員でなければ、一般的に「退職願」を提出します。

その後、上司に退職を認めてもらった後に、上司と相談して、必要であれば、「退職届」を提出します。(会社によっては、不要な場合もあります)

「退職届」は、会社への退職通告なので、上司に退職を認めてもらった後に、提出します。上司に退職を認めてもらう前に提出すると、退職者の一方的な押し付けという印象になり、上司も戸惑います。また、退職届は、一度提出すると、退職願と違い、撤回できません。

ただし、次の場合など、強行的に退職を押し進める必要がある場合には、有効な手段となります。

  • 退職願を提出したものの、受理されず辞められない
  • 転職先の出勤日が近いなど、何としてでも早く会社を辞めたい

退職願・退職届をいつまでに提出するか|渡すタイミング

退職願・退職届の提出時期は、会社の就業規則に記載されている場合がありますので、記載があれば、その時期に提出してください。

会社の就業規則に記載がない場合、一般的には、

退職願の提出時期:上司に退職を相談するタイミング

退職届の提出時期:2週間〜1ヶ月前(上司に提出するかも含めて相談)

退職時の言い方については、次の記事で詳しく書いていますので、参照ください。

退職時の言い方、伝え方、切り出し方|誰にいつ頃どこで伝えるか

退職願の提出時期

退職願は、会社に退職をお願いする書類ですので、上司に相談するタイミングになります。

ただし、退職願は、多くの場合、会社に提出しても撤回ができるはずなのですが、会社によっては、撤回ができないこともあります。

人によっては、上司に相談したり、誰かに相談したら、気持ちが変わって、退職を取り消したい・・そんな人も中にはいますので、万が一のことを考えて、まず上司に口頭で相談して感触を掴んでから、その後に退職願を提出することを、個人的にはオススメします。

退職届の提出時期

退職届を提出する前に、退職願を提出している場合は、上司に、退職届が必要か、提出するタイミングはどうするか確認してください。会社によっては、退職願を提出していれば、退職届は不要という場合もあります。

退職届の提出時期は、一般的に2週間前〜1ヶ月前です。

2週間前とは、法律上(民法)、退職の2週間間前に申入れすれば、どんな理由があっても退職することができます(正社員の場合)。

とはいうものの、会社側の立場からすると、事前に上司に相談があれば、問題ないのですが、2週間前に退職の旨を伝えられても、退職者の要員補充ができない、引き継ぎができない、また、退職者の有給休暇の取得のことも踏まえると、最低1ヶ月前には退職の申し出をしてほしいという意味で、就業規則等で1ヶ月前と定めている会社も多いです。

(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
第六百二十七条 
 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
【出典:民法】

退職願・退職届の書き方

退職願・退職届を書くにあたって、会社によっては、退職願・退職届のフォーマットがあったりしますので、書き始める前に、一度確認してください。

退職願・退職届を書くにあたって準備する物

  • ボールペンまたは万年筆(パソコン)
  • 白色の便箋(A4またはB5)[フォーマットがない場合]
  • 白色の封筒(郵便番号枠のない二重封筒、サイズは長形3号または長形4号)

退職願・退職届を作成する際、一般的には、文字が消せない「ボールペン」または「万年筆」を使い、手書きします。しかし、最近では、会社によっては、パソコンで作成しても問題ない場合もありますので、会社に確認してもよいと思います。

便箋は、基本的には無地のものがよいですが、罫線が入っていても問題ありません。

封筒は、茶封筒ははく、白封筒を使用してください。そして、一般的に便箋を三つ折りにしますので、便箋のサイズに合わせた封筒サイズを選んでください。

  • 二重封筒:封筒の内側に、内紙が貼られた二重構造になっており、封筒の中が透けません。また、正式な場合や目上の方に送る場合に使用します。
  • 封筒のサイズ(便箋を3つ折りした場合)
便箋のサイズ 封筒のサイズ
A4 長形3号(120mm×235mm)
B5 長形4号(90mm×205mm)

退職願・退職届の書き方・ポイント・例文

退職願・退職届の書き方・ポイント・例文は次のとおりです。(日付・氏名・会社名等を変更して、そのまま利用していただいても可)

最後に、退職願・退職届は、三つ折りにして封筒に入れます。

封筒への記載

封筒への記載については、

封筒の表面:封筒の中央よりやや上に、「退職願」または「退職届」と記入

封筒の裏面:左下に、「部署名」と「氏名」を記入(宛名は不要)

まとめ

退職願・退職届の違いや書き方について、ご紹介しました。

マナーが多いですが、一つひとつ抑えれば、それほど難しいことはありません。

これまでお世話になった職場へ礼儀を示して、気持ちよく退職しましょう。