退職交渉体験談

退職交渉・相談の事例|体験談4|辞めれない|パワハラ|薬剤師

退職することを決めたけど、退職交渉の言い方に悩んでる方は必見!実体験をリアルに書いているので、ご自身の退職交渉に活用できます。

この記事では、こんな悩みを解決します

  • 会社・上司に退職交渉する際、何て言ったらいいか分からない
  • 退職交渉はどのぐらいの期間が必要
  • パワハラ上司にはどんな言い方がいいのか知りたい

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退職交渉体験談

退職者のご紹介

本記事の情報提供者は

  • 山田さん(仮称)
  • 大学卒業後、就職し、27歳で転職(今回は転職先の内容
  • 転職先を3年で退職
  • 薬剤師 調剤薬局の店長(診療所の隣の薬局)

退職した会社での生活

僕(山田さん)は、大学卒業後、調剤薬局に勤務し、1社目は4年で退職し、その次の仕事の話になります。

地元は大阪ですが、給料面や福利厚生面を優先し、愛知県の調剤薬局に転職しました。

最初は、平社員だったのですが、1社目の経験を活かしてテキパキ働き、そのうち、社長・副社長に目をかけられるようになり、MR※からの接待に、社長から声をかけいただき、出席するなど、2年目には店長を任されました。

※MR(Medical Representative)とは、病院の医師や調剤を行う薬剤師の方々に、「自社の薬に関する情報を提供」を行う仕事

また、時には、社長から声をかけられ、社長・社長の奥さま・副社長と僕で、九州や東北など旅行にも行くようになりました。社長から「お前は将来、うちの幹部になってほしいから、これからも頼むな」と言われるようになりました。

加えて、副社長からも気にいられ、週末、副社長が「遊びに行こう」と、二人で鹿児島まで1泊旅行に行ったり、名古屋まで遊びに行ったりしていました。(愛知県の調剤薬局勤務だったので、名古屋は車で20分ぐらい)

最初は、旅行のお金も社長・副社長が出してくれていたから金銭的な負担はなかったし、MRの接待や旅行で豪華な食事を食べれたので、嬉しかったのですが、そのうち、旅行のお金も自分で出すようになり、すごい勢いでお金が無くなっていきました。特に、副社長と週末遊ぶと、競馬、パチンコ、キャバクラなど金遣いが荒かったため、「この人達についていけない」と思うようになりました。

一方、仕事では店長になったとき、僕と、事務員3人で調剤薬局を回していたのですが、社長から、「将来のために、もっと成長してもらわないといけないから、経費削減で、事務を1人減らす!」と言われ、僕と事務員2人にされ、僕は毎日朝から夜21時過ぎまで残業していました。

さすがに、これでは事務員も含め身体がもたないと思い、社長に、事務員を増やすようにお願いしましたが、「自分の限界を超えないと、人は成長しないから、今は苦しいかもしれんが、耐えないとあかん」と言われ、我慢して働いていましたが、しばらくすると、違う店舗は、あまり忙しくないのに、事務員を1人増えていたので、さすがに怒りが込み上げてきました。

会社生活を振り返ると、平日は仕事、週末は社長や副社長と過ごす、そんな会社漬けの毎日で、ストレスもかなり感じていました

退職理由

僕(山田さん)が退職しようと思った理由は・・

  • 仕事が忙しすぎた
  • プライベートの時間が少なかった
  • 社長・副社長と付き合うのが大変だった(金銭面・会話)

僕(山田さん)は、出世意欲がそこまで高くなく、仕事はそこそこで、家族・趣味などのプライベートを大事にしたいタイプ

平日は、朝から夜21時頃まで残業、帰ったら、クタクタで寝るだけ。

休日は、社長・副社長と一緒に、旅行や競馬など仕事の延長戦で、プライベートがほとんどない状況だった。

社長から、幹部になることを期待されるのは嬉しかったけど、社長・副社長と過ごす時間が長く、金銭感覚も違うし、会話の癖も気になって、この人間関係がずっと続くとノイローゼになると思い、この会社とは早く縁を切るべきだと思い、退職することを決意しました。

退職交渉の概要

僕の退職交渉の概要は、

  • 退職交渉は社長に実施
  • 退職交渉を始めてから、6ヶ月で退職
  • 退職理由は、本音とは別に、地元に帰りたいと言った
  • 退職届は、会社の了承を得た翌週に提出
  • 有給休暇は全てとることができた

退職交渉の際、退職理由を何て言おうか、いろいろ悩みました。

悩んだ結果、最もスムーズに辞めれる方法として、「地元に帰りたい」と言うことにしました。

理由としては、本音を言うと、自分はスッキリするのですが、社長・副社長に仕事などの対応を改善される可能性もあるし、もう残る気は何を言われても0%だったので、一番禍根を残さない、かつスムーズに辞めやすい言い方を選びました。それに、「地元に帰ります」は家庭の事情でもあるので、相手も何も言えないので、有効だと思いました。

退職交渉の経緯

ここでは、会社との退職交渉・相談の経緯を書きます。

1回目交渉|社長との交渉

まず、社長にアポ取りのために、電話で、「社長、お忙しいところ、申し訳ありませんが、今度、店舗にお見えになった時、お話したいことがあるので、お時間をいただきたいのですが・・」と言ったところ、

社長は「嫌なことでもあったのか」と言われた。

僕は「退職して、地元に帰ろうと思ってます」と伝えました。

すると「すぐ行くわ」と言って、2時間後に社長が店舗に来られた。

個室に入ると、

社長:いきなりどうした?

僕:僕は、家族や友達をとても大事にしているのですが、こっちに来て、全然会えていないし、このままこっちにいると、どんどん疎遠になってしまうので、本当にいいのかずっと悩んでいました。そんなとき、大親友が仕事を辞めて地元に帰ってきて、「お前も一緒に地元でやっていこうや」と言われ、その一言に心変わりして、長い人生、家族や友達の近くにいたいと思い、退職したいと思いました。

社長:そうか。それで、親は何て言ってるんだ?

僕:特に何も言ってないですが・・・

社長:地元を離れると、家族や友達が恋しくなるのはよくある悩みだよ。そのうち、落ち着くだろう。ところで、来週末は予定とかあるのか

僕:特には・・

社長:旅行に行くから、あけときなさい。美味いもんご馳走したるから。じゃ、またな

と言って、社長は、去っていきました。

1回目交渉後からの社長の説得

1回目回交渉の後、社長に旅行に連れて行かれて、確かに美味しい物をご馳走になりました・・

ただ、社長が合間をみて「こんな経験、地元に帰ったら、そう出来るもんではないぞ。」とか「幹部になったら、俺の息子(他店舗の新入社員)のバックアップもしてほしい」とか言われるので、いちよう「はい」とは言うものの、精神的に苦痛・・

僕がちらっと「地元に帰って、のんびり暮らしたい」と仕事の忙しさの不満を漏らしたら、社長は「そんなんじゃあかん。仕事とってきて、バリバリ働かないといけない。」と厳しいお言葉・・

あまり社長に刺されないように隙のあることを言わないように心がけました。

そして、旅行から帰ったら早々に、「再来週は空いているのか、次はここに行くぞ」と言われ、僕が行きたくないオーラを出しているにも関わらず、強引にまた連れていかれました。そして、予想どおり、「仕事辞めるなよ」と言われました。

2回目交渉|社長との交渉|1回目交渉から4ヶ月後

1回目交渉で失敗し、社長に旅行に連れ回されて、そして、仕事辞めるなと言われ続けたので、今は何を言ってもダメだと、しばらく我慢して働き続けました。(メンタル寸前でしたが・・)

その間、親にも相談したり、ネットで調べたりしながら、言い方の作戦を考えていました。

そして、1回目交渉から4ヶ月後、社長が、うちの店舗を訪れたときに、僕が「少しだけいいですか」といって、個室に社長と一緒に行き、

僕:社長、以前から相談していた退職の件ですが、大阪の親と話し合ったところ、親から「お前は長男だから、近くにいてほしい。知り合いの調剤薬局では、今、人が足らないから、すぐ帰って来て、そこを手伝いなさい」と言われたので、辞めさせてほしいです。

社長:・・・。家庭の都合なら仕方ないな。お前は、将来幹部として、ずっと働いてほしかったけどな。大阪に帰っても、がんばりなさい。

と言って、社長は、肩を落として、帰っていった。

退職合意後の手続き等

翌日、本部の事務員さんから連絡があり、

  • 退職届は翌週中に提出すること
  • いつ頃退職したいか
  • 有給休暇をすべて取得してもよいこと

を伝えられ、希望どおり、2ヶ月間の勤務(引継も実施)のうえ、有給休暇をすべて取得のうえ、退職することができた。

まとめ

今回は、パワハラで引き止めにあった薬剤師のエピソードでした

パワハラの場合は、仕事の忙しさ等を理由にするよりも、上司が抵抗しにくい、地元に帰るなどの他要因による退職理由の方が引き止めにくいので、有効です。

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